出産の付き添いに14人の家族!?その真相から見えてくる中国事情

妊婦が出産する当日、家族が病院に来て分娩に付き添うのはごく一般的なことだ。家族は妊婦のそばにいて励ましながら、早く赤ちゃんに会いたいと待ち望む。当然、付き添う家族はそんなに多くはならない。多くの親戚は赤ちゃんが生まれてから、ゆっくりと会いにやってくるものである。しかし、今回紹介する妊婦の出産には、なんと14人もの家族が付き添いにやってきたという。

24歳で結婚した暁晴(女性の名前)は、結婚後一年で、ついに子供を授かった。妊娠中は家族の手厚いサポートを受け、順調に臨月を迎えた。しかし、ある日突然破水し、暁晴は早々と入院することになった。診断の結果、特に問題がなかったため、暁晴は自然分娩で子供を産むことを選択した。

分娩当日、医者が分娩室から出て、家族に分娩に関するサインをもらおうとしたところ、廊下には黒山の人だかりができていた。数えてみると、出産の付き添いにきた者は、なんと14人もいる。これは一体何事だと医者が驚愕したのも無理はない。

暁晴が無事双子の赤ちゃんを産み、分娩室から出ると、その14人の親戚たちはその子らの名前に関して激しい議論を繰り広げ始めた。ここで、医者はやっと事情を察した。

妊娠中、暁晴のお腹にいるのが双子の赤ちゃんであると分かった時から、既に暁晴の実家と夫の実家は子供の姓について揉め始めた。度重なる話し合いの結果、もしも双子が二人とも女の子、または二人とも男の子ならば、先に生まれた方を夫の姓に、後に生まれた方を暁晴の姓にすることとし、もしも男の子と女の子ならば、男の子の方を必ず夫の家の姓にすることが決まった。

(訳者注:中国では夫婦別姓が普通のため、暁晴と夫は結婚後も別々の姓を名乗っています。また、日本以上に男の子を尊ぶ慣習が強く残っているため、妊娠中に医者が胎児の性別を教えることは禁じられています。産んでみなければ、性別は分からないのです。)

夫の実家の者も暁晴の実家の者も、相手方が約束を破るのを恐れ、分娩当日、分娩室の外まで駆けつけ、互いを見張りながら出産を見守ったのである。

実際、出産を終えた暁晴とその実家の者たちは、生まれたばかりの赤ちゃんを見た途端に心変わりし、男の子に自分たちの姓をつけたがった。そのため、両家は再び言い争い始めた。彼らは病院にいることも忘れて激しくぶつかり合い、事態はますます悪化していったため、見かねた病院側が警察を呼んだ。警察の仲裁の末、暁晴とその実家、そして夫の実家の話し合いはやっと決着を迎え、元の取り決め通り、男の子は夫の姓を、女の子は暁晴の姓を継ぐことになったのである。

社会が発展し、男女平等の開放的な考えが広まりつつある今日、暁晴のように子供に自分の姓を名乗らせたいという母親は決して特殊ではない。しかし、伝統的な価値観に則れば、子供は父親の姓を継ぐべきだと多くの人は考える。女性がなぜ、自分の名前を子供に継がせたいと思っているのか、我々はきちんと理解しなければならない。

この問題に明確な答えはないが、ただ一つ言えることは、両親の愛情さえあれば、本当は子供の姓が誰のものでも構わないはずだ。伝統的な考え方に縛られ続ける必要もないのである。

――14人出産付き添いの真相は、「子供の姓」問題でした。「家を継ぐのは男の子」という伝統的な考え方が残る一方、夫婦別姓という先進的な政策が採られている中国。そこにおそらくはこれまでの一人っ子政策の影響も重なり、出産に際して、中国独自ともいえるこのような特殊なトラブルが起きたのでしょう。

(作者:橡皮迷路 https://xw.qq.com/cmsid/20190923A09PPL00 を翻訳・編集)

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