20代前半で都会のマンションを一括で購入する中国の若者

7月19日、中国の不動産取引プラットフォームを提供する「貝殻找房」が興味深い住宅購入データを発表しました。(以下、新浪財経https://finance.sina.com.cn/china/2019-07-19/doc-ihytcerm4745685.shtmlを翻訳・編集)。

① 24歳以下の若者もマンションを購入!
2019年、住宅購入した世代は25歳~34歳が65.7%を占めて最も多く、次に35歳~44歳が21.9%で2位、24歳以下(1995年以降生まれ)が12.4%で3位であった。1995年以降に生まれた若者が成人するに従い、彼らのマンション購入数も増加している。

② 大都市では一括払いが多い!
一線都市(中国で最も大きな都市規模である上海・北京・深セン・広州)の住宅を購入した24歳以下のうち、44.3%が一括払いを選択。新一線都市(一線都市に次ぐ都市規模で成都、重慶、西安、天津、南京など15都市)では10%、二線都市(新一線都市に次ぐ都市規模で、無錫、大連、ハルピン、紹興、アモイなど30都市)では14%が一括で払った。

③ 24歳以下が買うマンションは2LDKが主流!
24歳以下の若者は、一線都市では平均74.5㎡、新一線都市では平均77.2㎡、二線都市では平均84.5㎡の比較的広いマンションを購入している。間取りは2LDKが最も多く、50%を超える。

④ 一線都市のマンション価格は他の都市の2倍以上!
一線都市のマンション平均価格は468.8万元(約7,400万円)、新一線都市は140.3万元(約2,200万円)、二線都市は127.9万元(約2,000万円)であり、一線都市とそれ以外で大きな差が出た。

このデータを受けて、24歳以下の若者が住宅を購入する背景を様々な観点から考察した記事もありました。
(以下、瀚海視察 https://house.ifeng.com/news/2019_07_21-52201447_0.shtmlを翻訳・編集)。

まず経済学の観点から。24歳以下(1995年以降生まれ)は、今の中国において最も苦労を知らない世代である。彼らは両親世代のようにひもじい思いをしたことはないし、今の30~40代のように比較的厳しい環境の中で育ったこともない。したがって彼らの消費行動は他の世代と大きく異なると言える。

次に国民の豊かさの観点から。24歳以下の若者たちの両親は1960~70年代生まれが多いが、彼らは中国の改革開放経済の恩恵を最も受けた世代である。中国の急速な経済発展に伴って、生活レベルも向上した。彼らの貯蓄は、それより前の世代と比べて圧倒的に多い。

3つめに24歳以下の若者のお財布事情の観点から。この世代は基本的に一人っ子のため、両親と両祖父母は彼らのためにお金を惜しまない。全部で6つの財布を総動員できる状況なのである。

4つめに親の心理の観点から。中国人には「成家立業(結婚して経済的に独立し、一家をたてること)」を重視する考え方が強く根付いている。24歳以下の若者の両親も例外ではなく、子供の独立のために家を買い与えたいと考えるだろう。さらには、両親は住宅ローンのプレッシャーを嫌というほど味わってきた。そこで、可能ならば我が子にそのプレッシャーを背負わせないよう、一括払いを選択するだろう。

このような状況を考えれば、24歳以下の若者が一括でマンションを購入している現象にも納得がいく。しかしながら、それは若者たちにとって本当にふさわしい行動なのだろうか。親の資金によって一括でマンションを購入するのは、親に依存し過ぎているのではないか。ある程度の住宅ローンの支払いは、仕事を安定させ根気良く続けていく原動力となり、自らの責任感を高めてくれるだろう。また、住宅ローンを組むことによって比較的安全にレバレッジをかけることができるため、資産運用の観点からも損をする行為ではない。24歳以下の若者によるマンションの一括購入は、理解はできるが、あまり称賛できる行為とは言えないだろう。