任天堂Switchの挑戦! テンセントと組んで中国市場攻略なるか?

(経済観察網 http://www.eeo.com.cn/2019/0725/362096.shtmlを翻訳・編集)

2019年4月、任天堂は中国の大手IT企業のテンセント(騰訊)と、Nintendo Switchの中国での発売に向けて共同で取り組んでいることを発表したが、先日この動きに、新たな進展があった。

7月24日、「テンセントNintendo Switch」の公式ウェイボー(中国版ツイッター)が立ち上げられ、Switchの紹介などを投稿し始めたのである。

更にこの2日前には、テンセント傘下のTiMiスタジオグループと任天堂の関連会社ポケモンが、新しいゲームを共同開発することが発表された。また7月初旬の情報によると、テンセントは中国におけるSwitch関連事業を担う「任天堂共同事業部」を立ち上げた。Switchというゲーム機を軸に、任天堂とテンセントは長期的な強い協力関係を築こうとしている。

しかし注意したいのは、中国のゲーム機市場は決して大きくないことである。2018年のデータによると、中国の6.26億人のゲームユーザーのうち、ゲーム機のユーザーはわずか0.5%しかおらず、しかも2017年より減少した。ゲーム機とそのゲームソフトの売り上げも前年同期比23.3%減という結果であった。

2018年テンセントは197億ドルの収益を上げ、世界1位のゲーム会社となった。任天堂は4.29億ドルで第9位。このように、ゲーム界の2つの巨頭が手を組んで、中国の狭いゲーム機市場に参入するのはなぜなのだろうか?

【ビジネス展開の最大化を目指す】
任天堂がテンセントをビジネスパートナーとして選んだのは、同社の中国市場における絶対的な実力を見込んでのことだろう。6月27日、任天堂は株主総会にて「テンセントは、中国のネットワークコミュニケーション市場やゲーム市場において最大規模の基盤を持つ会社であり、同社と協力することで中国におけるSwitchのビジネス展開を最大化できる」と表明した。

実は、テンセントは任天堂の中国市場参入における初めてのビジネスパートナーではない。2002年神游科技(iQue)が任天堂の代理として中国事業を開始したが、ゲーム機Wiiの発売トラブルや政府の規制、盗作問題など数々の困難に見舞われ、この合弁会社は現在全ての製品の製造・販売を終了している。

これに対し、任天堂の古川俊太郎社長は「任天堂と神游科技は大きな成功を収めたとは言い難い。テンセントとの提携により中国での業務を発展させたい」と語った。

【更なるローカライゼーション】
任天堂が中国市場に参入すれば、待っているのはマイクロソフトやソニーとの熾烈な競争である。このライバル2社はこれまで輝かしい業績を上げてきた。昨年末までにソニーのPlay Station4の売り上げ台数は9100万台を超え、マイクロソフトのXbox oneも昨年4000万台を突破した。

任天堂はマイクロソフトやソニーと異なり、ゲーム専門の会社であるため、会社の規模や流通の面で不利である。このデメリットを補うために、中国で圧倒的な力を持つテンセントと提携を結ぶのは良い選択と言えよう。

テンセントの代表作であるスマホゲーム『王者栄耀』は、任天堂ファンから冷たい目で見られているかもしれないが、それでもテンセントが中国で築き上げた地位は確固たるものである。今のところ中国大陸において、任天堂という名前を知らない人は多いが、テンセントのゲームは皆が知っている。

このように、任天堂とテンセントが組むことによって、更なるローカライゼーションが実現するだろう。任天堂がテンセントの力を借りてゲーム機の販売を進めるにしろ、テンセントが任天堂のゲーム機用のゲームソフトを開発するにしろ、潜在能力は計り知れない。

【任天堂の挑戦】
今のところ中国のゲーム市場はスマホゲームとPCゲームに偏っており、ゲーム機の市場は決して大きくない。これは任天堂からすれば、一つの挑戦と言えるだろう。古川社長も「中国事業が任天堂の主な収益源となることは、しばらくは考えられない」としている。

現時点で「テンセントNintendo Switch」の公式ウェイボーはすでに10万人のフォロワーを獲得している。7月25日には、任天堂がテンセントと提携して初めて、中国最大級のゲーム見本市である「China Joy」にお目見えすることが発表された。

それによると、会場では「マリオ」「ポケモン」「ゼルダ」などおなじみのキャラクターが一堂に会するという。これに対するネットユーザーの反応を見ると、多くの人の懐かしい記憶を刺激しているようだ。

しかし、これはチャンスでもあり困難への挑戦でもある。任天堂とテンセントの業務提携がどれだけの人の心を動かすかは、今後の推移を見守る必要がある。

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